突然ですが、あなたには推しはいますか。
こんにちは、ニョロです。
私には推しが数名居ます。
その中でも最推しのイベントに行った時の話をしようと思います。
イベント内容ではなく、行くまでの記録です。
推しのイベントとは戦いです。
これは戦いの記録を記したものです。
まずチケットをご用意する。
ここが最初で最大の難関である。
もう神頼みしかない。拝み願うしかない。
そうして奇跡的にチケットを手に入れた瞬間から、戦いの火蓋は切って落とされる。
推しのイベントとは戦いである。
何故なら、武装していかないと召されるからだ。
簡単に召される。呆気なく昇天。
なんとか意識を保つためにも武装する必要がある。
まず行くことが決まった日からスキンケアを念入りにし始める。
基本こそが大事、何事も基礎から。
基礎が崩れたら何も残らない。
とにかく地の肌を綺麗にする。
自分に出来る限界点まで持っていく。それで最初に自分にバフがかかる。
バフとはゲーム用語で強化効果などの意味である。
そう、自分を強化して武装していくのだ。
スキンケアを継続しつつ、来ていく服を選ぶ。
イベント会場は戦場だ。猛者ばかりで並大抵では埋もれてしまう。
かと言って派手すぎても悪目立ちしてしまう。
私が心がけているのはなるべく上品であること。
これは推しのファン層にもよるかと思うが、最推しのファンは大人しい方が多い。
なので自然とそういう方向になるのである。
推しの前に立つに相応しい、上品で派手すぎずなるべく綺麗であること。
これは私の中では、絶対条件である。
できる限りのコンディションを整えていく。
美容院で髪を整えトリートメントを行い、余裕がある時は整体に行き体を整える。
これで更に強化のバフをかけることが出来る。
見た目が変わっていなくてもいい。
そこは戦場だ。心が強い者だけが立てる戦場である。
当日の化粧や髪型も考えていく。
化粧は勝負用のファンデーションを選ぶことが多い。
普段用、お出かけ用、勝負用と3種類のファンデーションを使い分けているが、戦場に赴く訳であるから勿論勝負用を使う。
ただ、盛りすぎると明らかに「気合い入ってます」感が出てしまいマイナスである。
どうやってナチュラルかつ完璧に化粧をするか、それも準備の中で考えていく。
髪型ももちろんそうだ。
私は不器用なのでシンプルに下ろしただけの事が多いが、毛先をワンカールさせて整えたり、結ぶ場合はヘアアクセを付けたり、アレンジも難しい。
基本的に服似合うようなヘアアレンジをするようにしているが、大抵ワンパターンである。
これは今後の課題だ。
普段仕事柄ネイルはしないが、戦場に赴く場合は多少のネイルをする。
見られていないのは十分承知の上だ。
しかし、細部まで気を抜かずにいないと推しの前に立つことができないのだ。
そう、私のどこも推しには見られていない。
接触があっても一瞬だ。
その時に私は、少しでも綺麗なゴミになりたいのだ。
頭のてっぺんからつま先まで確認し、フル装備が整ったら武装して出陣をする。
心の中では法螺貝をけたたましく鳴らしつつ、一歩一歩戦場へと歩みを進める。
決して私は綺麗でも可愛くもない。
ただ、推しの前で恥ずかしくない姿で居たいのだ。
ファンには推しの色が出る。
この人にはこういうファン、という具合にある程度傾向がある。
そういう場面で幻滅されたくないのだ。
「あの人のファンって、あんな感じなのね……」
と我々のせいで貶めたくないのだ。
だから私は今日も武装する。
恥ずかしくないファンである為に。
推しの前で立てるように。
ランキング参加中です。
色々作ってます。こちらもどうぞ